【コラム】PolyTerra PLA、PolyLite PLA、PolyMax PLAフィラメントの比較

2021年、「PolyTerra PLA」フィラメントが発売され、PolymakerではPLAが3種類になりました。PLA製品は大変人気を集めているため、ここでお客様から寄せられたレビューと共に各PLAの特長をまとめました。

１．製品概要

PolyTerra™ PLA

PolyTerra PLAは、バイオプラスチックをベースに新たに設計された次世代フィラメントです。Jam-Free™ Technologyで設計された本フィラメントは、印刷中は反り上がらず、ノズル詰まりも少なく、印刷後はラフトやサポート材も剥がれやすく、表面が滑らかで上質な仕上がりになります。

PolyLite™ PLA

PolyLite PLAは、プリント性、層間接着性に優れ、またお手頃な価格により、スタンダードな3Dプリント素材として早くも定着しております。PolyLite PLAは全てIngeo3D850 PLAを原料としており、植物由来で環境にやさしい3Dプリンティング用プラスチック素材です。

PolyMax™ PLA

PolyMax PLAは、優れた機械的特性とプリント品質を備えた3Dプリントフィラメントです。通常のPLAより倍の耐衝撃性を持ち、ABSよりも全体的な機械的特性が優れています。

２．比較表

３つのPLAフィラメントの物性表を以下に示します。

表1により、以下のことが明らかになりました。

[1] 3つのフィラメントの中で、PolyLite PLAは最高の引張強度、曲げ強度、荷重たわみ温度を有します。
[2] PolyMax PLA のシャルピー衝撃強度はPolyLite PLAの5倍程度になり、極めて高いシャルピー衝撃強度を有し、優れた靭性を持ちます。
[3] 3つのフィラメントの荷重たわみ温度はあまり差がみられません。
[4] PolyLite PLAとPolyTerra PLAについて、PolyTerra PLAよりPolyLite PLAのほうは高い引張強度と曲げ強度を有します。一方でPolyTerraは高いシャルピー衝撃強度を有し、PolyLite PLAより靭性はいいです。

３．お客様レビュー

※当ストア、中国Polymaker、amazonグローバルレビューに寄せられた評価を抜粋

■PolyTerra PLA
・カラーバリエーションが豊富
・価格が安い
・ラフトやサポート材が剥がしやすい
・リサイクルされた段ボール製スプールは好印象
・ベッドに定着しない時がある！？

■PolyLite PLA
・常に安定して印刷できる
・ノズル詰まりが少ない
・第一層の定着が良い
・色がマットなので造形物のレイヤーが目立たない
・ラフトが固く剥がしづらい

■PolyMax PLA
・ABS並みの強度で機械部品に利用できる
・定着性が良い
・反らない
・糸引きが少ない
・価格は高い

４．まとめ

■PolyTerra PLA
2021年春に発売された次世代PLAです。なんと言っても価格が安くて印刷し易いところです。
カラーバリエーションも14種類と豊富で、手軽に印刷できることから、オリジナルフィギュアやアクセサリーの製作など、一般ユーザー様向けおすすめNo.1アイテムです。

■PolyLite PLA
Polymaker社製品では売れ筋ダントツNO.1の王道PLAです。
理由は第一層の定着が良い、反らない、ノズル詰まりが少ないなど、安定感抜群のPLAだからです。
一般家庭は勿論、試作やモックアップの造形など、工業用途でも十分力を発揮しています。

■PolyMax PLA
PLAとABSの強みを兼備した製造現場マストアイテムです。
主に、機能性を評価するための試作品作り、しっかりと固定する治具製作に使用されています。
PLAなのにABS並みの強度を持ち、安定して印刷できることから実物大の大型造形に向いています。

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