今回はPolyMide PA6-CFの導入事例として、林業用ロボットの事例をご紹介します。
製品カテゴリ:林業用ロボット(枝打ち用ロボット)
製品名 :枝打ちロボット“eddy”
ユーザー:イー・バレイ株式会社
使用するフィラメント:PolyMide PA6-CF
使用した3Dプリンター:Raise3D Pro2/Raise3D E2
実際のロボット筐体
◆どんな用途に使うロボットか
「枝打ち」とは成長途中の木の枝を切り落とす作業です。
余分な枝を切り落とすことで節のない美しい木材を得られるほか、昆虫による食害被害を低減する効果が期待できます。
しかし最近は人手不足により十分な手入れが行われていないのが現状です。
そんな中で、イー・バレイ株式会社では林業従事者の負担軽減や人手不足解消のために、
自社の持つロボット技術を活かしてオリジナルの枝打ちロボットを開発されたそうです。
林業従事者を助けることで、日本の豊かな自然と森林を守っていきたいという気持ちが込められています。
Polymakerが造形したPolyMide™ PA6-CF フィラメントの造形部品
◆PolyMide™ PA6-CF フィラメントについて
今回、特に耐衝撃性が求められるボディが必要だったことから、PolyMide™ PA6-CFフィラメントをお使いいただきました。
PolyMide™ PA6-CFは、Polymakerが取り扱うフィラメントの中で、最高の強度、耐衝撃性、および荷重たわみ温度を有する、炭素繊維を配合した強化ナイロンフィラメントです。
強度と耐熱性が要求される自動車部品などの用途にも使用されています。
フィラメント詳細はこちら
◆PolyMide™ PA6-CF フィラメントの使用感
強度が高いため、荷重がかかる部品の試作に向いていること、
反りが小さく、造形の失敗が起こりにくいこと、
積層痕が目立たず、仕上がりが比較的綺麗なことなどを
イー・バレイ株式会社様には評価いただきました。
一方で、糸引きが多く後処理が必要なこと、水平方向に対して垂直方向の強度が小さく、強度をもたせるには造形物の形状や造形時の向きに留意が必要なこと、
表面がザラザラして造形物の拭き掃除に不向きなことなどが短所として挙げられました。
これらはお客様の声として、製造メーカーにも声を届けていきたいと思います。
枝打ちロボットが作業するのは自然の樹木で、幹の太さや枝の生え方、表面の凸凹などは様々であり、状況に合わせて柔軟に対応することが求められます。
実際の試験動画を公開されていますので、ぜひご覧ください