Polymaker社フィラメト「PolySmooth™」(クリア)は、積層痕が残るFFF/FDM方式3Dプリンターでも、透明度の高い造形物を作成することができます。
そのコツをご案内します!
更に、別売の表面加工機「Polysher」で造形物を磨くと、密封性が高まり、中身に液体や油を入れても漏れません。
プリティングのコツ
– 印刷前に「PolySmooth」そのものが乾燥状態であるか確認してください。
「PolySmooth」は湿気に大変敏感です。空気から湿気を吸収すると印刷時に気泡が発生し、透明度を生み出しません。開封した「PolySmooth」は、別売の乾燥ボックス「PolyBox」に保存するのがお勧めです。吸湿してしまった「PolySmooth」は、温度60℃、12時間という設定で乾燥してからご使用ください。
– 中空モード(スパイラルモード)、シングルシェルで印刷してください。
複数のシェルですと、光がより強く曲げられる為、1つのシェルの方がより高い透明度を出すことができます。
– 経が大きいノズルを使用してください。
「PolySmooth」の研磨プロセスは材料を柔らかくします。その為、厚みが薄い造形物を研磨する時は曲がる恐れがあります。そこで、より経が大きなノズルを使用すると、シングルシェルの壁に厚さと強度が加わり、より複雑な形状の透明パーツを出力することが可能になります。造形物は研磨工程の後に再硬化します。
– 印刷温度を下げます。
印刷温度が高いと層間に気泡が多く発生する可能性があります。「PolySmooth」推奨プリント温度は190℃-220℃ですが、180℃が最良の結果をもたらすことがテストで分かりました。
– 別売の表面加工機「Polysher」を使用して造形物を磨きます。
出力した造形物を、別売の表面加工機「Polysher」をかけると、ミクロン単位の細かなIPAの液滴が造形物を覆い、表面を均一的に透明にします。 造形物の壁が薄くなる為、短時間設定で、ある程度乾燥してから繰り返して磨くことががお勧めです。毎回5-10分の設定で処理し、5分程度乾燥してから、2〜3回繰り返すと最良の結果を得られます。
– または、IPAスプレーで造形物表面を磨きます。
別売の表面加工機「Polysher」がない場合、モデル全体にIPAを均等にスプレーし、乾燥後またスプレーします。このプロセスを4〜5回繰り返します。
(注意:スプレー1回の量は適当に抑えてください。再固化するまで研磨面に触れないでください)
– シェルの内側も磨くことを忘れないでください。
造形物の内壁はうまく研磨できない場合があります。造形物の形状にもよりますが、IPAを造形物の中身に注ぎ込み振ると、まんべんなく表面を覆うことができます。
– 乾燥機を使用して、乾燥や固化プロセスを促進させます。
造形物に、扇風機などの乾燥機を数時間当てると、表面が硬くなります。その後、完全に硬くなるまでにさらに24時間かかります。
以上のコツを掴むと、写真のような透明なモデルを印刷することができます。
※この効果は、3Dモデルの複雑さ、3Dモデルと3Dプリンターの相性、3Dプリンターと「PolySmooth」の相性、3Dプリンターの印刷設定などにより異なります。
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