『Snapmaker2.0 3Dプリンター』をご使用中で、PolyLite PC / 1.75mmをご購入いただいたお客様のフィラメントレビューをご紹介いたします。
フィラメントスプールホルダー
takeota様
今回制作したのはフィラメントスプールホルダーです。ベアリング等を使用せず3Dプリンターのみで造形するコンセプトとしました。
様々なサイズのフィラメントスプールを安定して支えることができる可動式のローラーコンポーネントが特徴で、この部分にPolylite PCを用いました。スプールは4つのコンポーネントによる8つのローラーで支えられ、スプールがぐらついてもコンポーネント自体が動いて追従します。また、コンポーネントの取り外しと移動が容易で、フィラメントの径や幅が異なっても簡単にセッティングできるよう工夫しました。密閉ボックスと合わせて使用することでドライボックスとしても利用できます。
曲げ強度が非常に高く、かつ表面が平滑で摩擦抵抗が少ないこのポリカーボネートフィラメントは、1kg以上の荷重に長期間耐えることが要求されるこのホルダーに適した材料と考えました。(なお、ホルダーのベースとなる青色部分はPolyterra PLAを使用しています。)
商品説明通り非常に強い素材です。ローラーコンポーネント支柱部分の強度も高く、積層強度も十分でちょっと力を入れたくらいでは折れません。前述の通り、造形後の表面がなめらかで摩擦が非常に少ないです。ベアリングなしでもローラーが滑らかに回りました。またこの制作物では活かせておりませんが半透明でインフィルが透けて見える感じもきれいです。
造形設定は付属する説明書に準じて行っていますが、ABSとほぼ同様です。エンクロージャーが必須で90度程度の高いベッド温度が必要ですが、写真の通り沢山の部品を並べても若干の糸引きがある程度で安定した造形が行えました。
なおベッドにはがっちり貼りつくため、造形物を取るのに苦労することがあります。付属する説明書にも記載がありますが、1層目は0.2mm程度の厚みとして、同じくらいノズルをビルドプレートから離したほうが無難です。
注意すべき点は収縮による反りです。サイズが大きく角ばった今回のフィラメントホルダーベース部分のような形状では、造形物が収縮による反りに耐えられず浮き上がってしまう現象が生じ、改善困難でした。
確認したところ公表いただいているTDSにおいて大きな造形物ではヒートチャンバーが推奨されており、推奨環境温度は70-80度と記載されています。当方ではこの条件の達成は困難で、収縮が逃げられるスリットを設けたりサイズや形状の工夫等が必要と考えます。
ポリカーボネートを使用したのは初めてですが、付属する説明書と公表されているTDSのおかげで向き不向きや推奨条件が判明しているため満足いく結果を得ることが出来ました。ここぞというときに頼りになるフィラメントだと感じています。
ブログにしたホルダーが完全体になりました!
多少斜めになっても自重で戻るセルフセンタリング機構で、どんなスプール径でも安定して支えられます。
ベースはPolyterra PLA、ホイールは強度があるPolylite PCです。
Thingiverseは↓
#3Dプリンター #kaika pic.twitter.com/QsUCSaGa93— takeotaの物欲し雑記帳 (@monohoshi_blog) March 28, 2022
使用フィラメント: Polymaker製フィラメント 『PolyLite PC』(クリア) |
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使用3Dプリンター: Snapmaker2.0 3Dプリンター |
※これらの情報は、本商品をご購入いただいたお客様のご意見であり、動作を保証するものではございません。
動作確認をご希望される方は、まずサンプルをご購入の上、ご自身の3Dプリンターでお試しください。