『Snapmaker2.0 3Dプリンター』をご使用中で、PolyMide CoPA (Nylon) / 1.75mmをご購入いただいたお客様のフィラメントレビューをご紹介いたします。
3Dプリンター用追加冷却ファン取付アダプター
takeota様
冷却機構が比較的弱い我が家のSnapmaker2.0用に、5015タイプの冷却ファンを取りつけるためのアダプターを製作しました。
PLAでは特にオーバーハングの造形品質向上のためににファンによる冷却は欠かせません。一方Snapmaker2.0はその冷却機構に難があり、3Dプリントモジュールがコンパクトであることと引き換えにノズル周囲の冷却が不十分な印象を持っていました。
それを補うために追加の冷却ファンを別途購入し、本体に取り付けるための部材を寸法安定性が高く、プリントモジュール周囲の熱に耐えられる素材であるPolymide CoPAを用いて作成した次第です。
最終的に出来上がった形状は寸法もぴったりで、プリントモジュールのスリットをふさぐことなくノズル周囲に風が送れる形状を実現できました。なお、ファンの固定はモデルに下穴を開けたうえで、インサートナットを用いておりはんだごてで熱圧入しましたが、トラブルなく固定性も良好でした。しばらく使用していますが熱で歪んでしまう等の問題も生じていません。
立体的な形状ですし、ダクト部分は内部にサポートを設置していないためブリッジ形状が多く不安でしたが、無事に造形できて安心しました。サポートはz裂隙を0.2mmとしたところ剥がすことができたものの、接着は強いので注意が必要と感じました。
ナイロンフィラメントは今回初めて使用しましたが、癖があって造形に苦労するのではないかという不安がありました。しかし実際使用してみると多くのシーンで非常に扱いやすいフィラメントであると印象が変わりました。造形条件としては積層0.2mm、温度250-270℃、ベッド温度50-60℃の条件で、現在私が利用しているエポキシガラスベッドにとても良好に定着します。
フィラメントはいかにも「ナイロン」という感じでコシがあり折れにくく、1層のみで構成されたサポートであっても横方向は破壊が困難な強さです。層間の密着性も良好です。
注意すべき点は2点です。一つはフィラメントページに記載されている通り、吸湿にあります。当方では密閉されたフィラメントボックスからダイレクトにプリンターにフィラメントを供給しているため問題は生じませんでしたが、吸湿したフィラメントでは性能が発揮できない可能性が高いです。造形中も含め注意が必要と考えます。
もう一つはオーバーハングです。色々やってみましたがオーバーハングがキツイと(45度以下)造形が崩れます。これは意外と低い温度からナイロンが柔らかくなってしまうことに起因していると思われます。層間の密着性とトレードオフでファンを多少つけると改善しますが、せっかくのナイロンの機械的特性を犠牲にしますのでオーバーハングは無理せずサポートを付けるべきだと感じました。
特徴が明確で一般的なフィラメントより高価であるため、明確な目的をもって使用するフィラメントではありますが、意外に汎用性は高く、扱いやすいフィラメントだと感じました。
#Snapmaker MC後モジュール用追加冷却機構、完成😆
船ですが我が家史上最高クオリティかと。
電気素人なので、出番がないUSB端子に8015ファンをポン付けした手動かつ回転数固定ですが・・・
暫く使用してみてデータ含めアップさせていただきます!#kaika #3Dプリンター pic.twitter.com/Wgw6OkVKoa— takeotaの物欲し雑記帳 (@monohoshi_blog) August 7, 2022
使用フィラメント: Polymaker製フィラメント PolyMide CoPA (Nylon) |
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使用3Dプリンター: Snapmaker2.0 3Dプリンター |
※これらの情報は、本商品をご購入いただいたお客様のご意見であり、動作を保証するものではございません。
動作確認をご希望される方は、まずサンプルをご購入の上、ご自身の3Dプリンターでお試しください。